江東区議会議長 若林しげる Official Site

活動報告
※詳しくは区議会HPをご覧下さい

 議会写真

~本会議での質問~

(2022.6.8) 令和4年第2回定例会 「区政一般質問」

【江東区議会自由民主党 幹事長 若林しげるの代表質問】全文はこちら。
 
 江東区議会自民党の若林しげるです。本日は、自民党を代表して、大綱5点にわたり質問いたします。
 大綱1点目は、令和4年度における重要課題への取組みについて伺います。
 はじめに、東京都による首都直下地震の被害想定についてです。
 東京都は5月25日、首都直下地震の新たな被害想定を10年ぶりに公表いたしました。最大規模の被害が想定されている「都心南部直下地震」では、東京都全体で、死者、建物被害が、それぞれ10年前の想定よりも40%弱の減少となっています。一方、江東区では、震度7の地域が拡大し、死者数が10%、建物被害棟数が16%の減少となっています。
 そこで、今回の東京都が示した本区の被害想定に対する区の評価と、今後なすべき区の対応について伺います。  次に、地下鉄8号線延伸について伺います。
 去る、3月28日に東京メトロが鉄道事業許可を取得し、いよいよ事業に着手することとなりました。
 公表された路線計画には、本区が強く要望していた2つの中間新駅が盛り込まれるなど、8号線延伸に対する区民の期待はさらに高まっています。
 地下鉄新線が地域に与えるインパクトは非常に大きく、私自身も地元の大島で都営新宿線が開通した当時からの変化を目の当たりにしていますが、大島に3つの駅が出来たことで、交通利便性が大きく向上し、より住みやすく魅力的な地域に発展していきました。8号線延伸も2つの中間新駅整備が決まり、地域の更なる発展に大きく寄与することから、事業が着実に進むよう、区議会と区がしっかりと後押しをしなくてはなりません。
 区では、8号線建設に対する費用負担の意思を示すとともに、その財源を確保するため、平成22年度に基金を設置しました。区議会としても基金が8号線延伸を実現するために重要な役割を果たすものと考えて条例を議決し、積立額は今年度末で100億円となる見込みです。
 基金の具体的な活用については、三セクが必要になった場合や中間新駅を設置する際の費用などが想定されておりましたが、基金を設置して区が事業に主体的に参画する意思を明確にしたことで、区の検討会等に東京メトロなどの関係機関の参画を促し、そこで検討熟度を深めた結果が今回の鉄道事業許可に繋がったと考えております。
 8号線延伸は東京メトロが事業主体として整備を進めていくことになりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、東京メトロの決算は令和2年度に約477億円、3年度に約205億円の経常赤字となっており、8号線延伸を着実に進めるためには、交通政策審議会答申で示されたとおり、関係機関が連携した十分な公的支援が不可欠です。
 8号線延伸が計画通りに整備されることを揺るぎないものにするため、中間新駅に関する費用負担を行うなど、区が自ら事業に参画する必要があるのではないでしょうか。
 令和4年第一回定例会の我が会派の代表質問で、区は費用負担について東京都と協議中であることを明らかにしましたが、現在どのような協議が行われているのか、また、ようやく動き出した8号線延伸を計画通りに進めるためには、区も中間新駅に関連した一定の費用負担をすべきと考えますが、区の見解を伺います。
 次に、コロナ収束後を見据えた施策展開について伺います。
 まず、ゼロカーボンシティ江東区の具現化についてです。ゼロカーボンシティ実現のためには、資源回収等、リサイクルの促進が大切ですが、これには区民の協力が必須であります。そこで、区として今後どのように取り組んでいくのか伺います。
 また、観光についてですが、感染拡大の状況が落ち着きを見せ始めてきた今こそ、感染対策を行いながらも、安全安心に観光を楽しめる事業展開が必要です。 そこで、本区でも他自治体の取り組みを参考に、湾岸エリアのホテルを本区の保養所として借り上げると共に、臨海部に観光案内所を設置して区内観光の周遊性を高めるなど、コロナ後に適した新しい観光の形であるマイクロツーリズムの推進が必要であると考えますが、区の見解を伺います。
 
 大綱2点目は、子育て支援策についてお伺いします。
 まず、高校生等医療費助成についてですが、東京都は今年度予算で、子育て支援の充実のために高校生までの医療費助成に向けた準備経費を計上しました。しかし、現在、都区間での協議は難航していると聞いております。そこで、現在の協議の状況についてお伺いします。あわせて、本区は今回の件にどのように対応しているのか現状を伺います。
 次に、本区の保育待機児童についてですが、先月、令和4年度の待機児童数がゼロとなり、待機児童が解消したとの公表がありました。これは、待機児解消に向けた様々な取り組みを行ってきた結果と考えています。そこで、待機児解消に至るまでの取組について、総括的な評価を伺います。
 一方で、区では、積極的な保育所整備を行ってきましたが、転換点を迎えていると考えます。こども・子育て支援事業計画では、令和4年の就学前人口は、平成31年に比べて微増を見込んでいますが、令和4年1月の実績をみると、約2千人ほど減少しており、計画と乖離している状況が伺えます。こうした状況を踏まえると、将来の年少人口を改めて推計し、今後の保育所整備を進めるべきと考えますが認識を伺います。
 次に、児童相談所設置に向けた取り組みであります。
 本区においても、令和7年度以降の開設を目指し、都児童相談所への職員派遣など人材育成を進めるとともに、これまで児童相談所のあり方等検討を重ねてこられたと思いますが、現在までの取り組みと、区として、どのような児童相談所を構築していくつもりなのか、見解を伺います。
 
 大綱3点目は、デジタル化の推進について伺います。
 まず、国の施策との連携についてです。
 新型コロナウイルス感染症の拡大により、従来から進められていたデジタル化が、コロナ禍を契機に、様々な場面で急速に進展しています。そのため、国は自治体Ⅾ✕推進計画において、自治体が取り組むべき具体的内容と国の支援策等を示しています。
 本区においても、こういった国の施策と連動し、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を本格化していく実行段階にあります。
 そこで、今後、国の施策と連携しながら、区としてデジタル化への取り組みを推進することにより、どのような区民への新たな価値(メリット)の創出を目指していくのか伺います。
 また、今後の自治体のデジタル化を進めるために、デジタルサービスの基幹となるマイナンバーカードの普及促進や自治体システム標準化共通化について、区の取り組み状況を伺います。
 次に、本区におけるデジタル化による区民サービスの向上についてです。
 コロナ禍において、改めて非対面での行政手続きを行える必要性が認識され、来庁せずに必要な行政手続を可能とするオンライン化を順次進めていく必要があります。
 区では、昨年度に手続きのオンライン化の方向性を決定し、電子申請の拡充に取り組んでおりますが、今後の電子申請の促進や展望について伺います。
 次に、転出入の簡素化と窓口におけるキャッシュレス化の展望についてです。
 転出入手続きの煩雑さによる区民の負担感は少なくないものと考えますが、令和5年度からは、マイナンバーカードを用いての転入・転出手続きのワンストップ化が予定されています。これにより、どのような簡素化が図れるのか伺います。
 併せて、現金を持たないライフスタイルが進みつつある中、本区窓口などにおけるキャッシュレス化導入の現状と今後の展開について伺います。
 次に、区内中小事業者へのデジタル化の支援についてです。
 昨年度、本区で初めて実施したキャッシュレスポイント還元事業により、落ち込んだ個人消費の喚起による経済効果とともに、区内中小事業者のデジタル化への意識が変わった側面もあるではないでしょうか。
 コロナ後を見据え、中小事業者へのデジタル化の推進は、より一層重要であると考えますが、今後、区はどのように取り組むのか伺います。
 
 大綱4点目は、区民の健康と高齢者を守る取組みについてです。
 初めに、新型コロナウイルス感染症について伺います。
 コロナ禍では、マスク着用と不要不急の外出自粛が推奨されたため、重症化しやすいとされる高齢者は出歩くことが困難となり、身体面・精神面での健康づくりが、難しくなっているのではないかと懸念しています。
 そこで、新型コロナウイルス感染症におけるこれまでの対応や現状、これからの対応の方針について伺います。
 次に、新型コロナワクチン接種についてです。本区では、先月から4回目接種が始まりましたが、これまでの「感染拡大防止」ではなく「重症化予防」の観点から、対象者が60歳以上の方などに限定されております。
 そこで、4回目の接種について、本区では、どのような接種体制を整えているのか伺います。また、3回目までの未接種者に対して、勧奨ハガキを送付するなど取り組んでおりますが、今後、どのように接種促進を行っていくのか見解を伺います。
 次に、子宮頸がん予防ワクチン接種についてですが、4月より積極的勧奨が再開されておりますが、まだまだ接種に対して不安な方も多い状況にあります。
 そこで、安心して接種できる体制をつくり、接種率の向上に向けた取り組みを進めていくべきと考えますが、区は、どのように考えているのか伺います。
 次に、高齢者施策の充実について伺います。
 認知症や単身の高齢の方の増加に伴い、高齢者の生活支援体制の整備が求められるなか、財産の保全や権利擁護の取り組みを進めるため、成年後見制度は重要な制度です。
 そこで、現在の制度には、判断能力が低下した方を早い段階から支える任意後見制度の活用や、判断力の低下度合いが軽度な方を支える保佐や補助の活用について課題があるなかで、この制度のさらなる活用について、区の考えをお聞きします。
 また、2年以上にわたる新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、数多くの地域活動が中止に追い込まれましたが、高齢の方の生活の変化に気づくには、地域における人と人とのつながりが欠かせません。
 そこで、コロナ禍で弱まってしまった地域におけるつながりを取り戻すべく、地域で高齢者の見守り支援を行う体制をどう再構築していくのか、区の考えをお聞きします。
 
 大綱5点目は、教育推進プラン・江東について伺います。
 令和3年度は、新たに策定したプランの第二期の一年目でした。コロナ禍の厳しい状況の中で、オリンピック・パラリンピックの学校観戦が中止になるなど残念なこともありましたが、一人一台端末の活用や感染症対策を徹底しての行事の実施など、各学校や教育委員会が、こどもたちの学びを止めない姿勢で取り組んできたことは評価しております。
 まずは、教育推進プラン・江東(第二期)の1年目の成果と今後の課題について伺います。
 次に、心と体の健やかな成長のための施策についてです。
 最近、こどもたちの栄養摂取の偏りや朝食欠食といった食習慣の乱れなどに起因する健康問題など、食にかかわる課題が多くみられています。心と体の健やかな成長において「食」は欠かすことができず、学校における食育推進の必要性は日々高まっています。
 特に、学校給食は、成長期にあるこどもたちの心身の健全な発達のため、栄養バランスの取れた豊かな食事を提供することにより、健康の増進・体力の向上を図ることはもちろん、食育推進の教材としても重要な位置づけにあります。
 現在、食材価格が高騰しており、学校給食への影響が懸念されていますが、江東区の給食はとても充実しており、こども達からも大好評で、毎日楽しみにしているとの声も多く聞こえてきます。そのため給食は、栄養面や食育の観点だけでなく、学校における楽しみとしてコロナ禍のストレス軽減にも寄与しており、質や量の維持は必要不可欠なものと考えます。そこで、本区の学校給食への現状についての認識と対応について伺います。
 次に、コロナ禍における丁寧な教育相談についてです。
 現在のコロナ禍にあって、様々な不安などから、こども達のストレスは増していると思われ、そうした不安は「いじめ」や「不登校」など、より重大な問題につながりかねません。
 そこで、厳しい社会状況の中、こどもたちに寄り添った対応をしていくことが必要と考えますが、区の見解をお聞きし、私の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
 

(2022.3.8) 令和4年度予算審査特別委員会

令和4年度予算審査特別委員会において 大綱3つについて質問いたしました。(令和4年3月4日・7日・8日)
●動画は下記よりご覧いただけます。
江東区議会インターネット中継

 

(2022.2.25) 令和4年第1回定例会

質問原稿(原文)
 江東区議会自民党の若林しげるです。本日は、大綱3点にわたり質問いたします。
 1点目は、「ゼロカーボンシティ江東区」の実現について質問いたします。
 昨年7月の第二回区議会定例会において、区長は「ゼロカーボンシティ江東区」を表明されました。
 地球温暖化に関する世界の動きは加速しており、8月には気候変動に関する政府間パネルIPCCより第6次評価報告書が約8年ぶりに公表され、「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と、断定的な表現が初めて用いられたことは広く報道にあったところであります。また11月には、気候変動対策を協議するCOP26が英国グラスゴーで開幕され、「気温上昇を1.5度以下に抑える努力の追求」などが各国で合意されました。
 本区においては、新たに策定した「長期計画の展開2020」においても、重点プロジェクトの筆頭に、「ゼロカーボンシティ江東区の実現を目指し、区民や事業者と一丸となって取り組みを推進する」、としています。
 そこで改めて伺います。「ゼロカーボンシティ江東区」には、いかなる意義があるのでしょうか。そしてまた、それはいかなる重要性があるのでしょうか。
 次に、「ゼロカーボンシティ江東区」の実現に向けての取り組みについて、お尋ねします。
 二酸化炭素排出量を実質ゼロにしていくことは、これからの区における、重要な施策であります。それには、まず区では、二酸化炭素がどのくらい排出されているかを明らかにすることが必要です。
 区では、温室効果ガス排出量を平成30年度でおよそ280万トンと推計しているとのことでありました。このうち4分の3が、家庭や商業施設・事務所等の民生部門からの排出でした。
 一方で、削減量は、区内すべての削減量の集計ではありませんが、カーボンマイナスこどもアクションや小中学校でのごみ発電、リサイクルや緑化の推進など、区の施策による削減量を足し合わせると、令和2年度には3万6千9百93トンでありました。
 膨大な量の「排出」に対し、「削減」には大いなる努力を要すると言わざるを得ません。
 二酸化炭素の排出量を2050年までに実質ゼロにするには、区の取り組みに加え、区民や事業者の取り組みも必要であります。まず、区民の意識と行動変容を促すためのアプローチを取り入れてみてはいかがでしょうか。ゼロカーボンシティを実現するための具体策や今後について伺います。
 次に、ごみの減量についてお尋ねします。ごみの減量もまた、「ゼロカーボンシティ江東区」の実現に資する重要な施策です。
 一昨年、特別区長会では「区収集可燃ごみについて、23区全体として、平成20年度を基準に、区民一人当たり20%の減量を目指す」という23区共通のごみ減量目標が共有され、各区は、各区の一般廃棄物処理基本計画に掲げる、ごみ削減目標の達成を目指すこととされました。
 これは、山﨑区長が特別区長会会長として、まとめられたものと承知しております。
 ごみ減量は、本区のごみ問題における歴史的な経緯からも、本区が他区に先駆けて率先するとともに、リーダーシップを発揮すべき重要な課題と考えます。
 本区では、現在、一般廃棄物処理基本計画を改定中ですが、そこで伺います。
 本区のごみ減量目標は、どのように定める予定でしょうか。また、その目標の達成見込みと方策についてはどう考えているのでしょうか。さらに、23区共通の目標は、あくまでも23区全体でのごみ量削減を目指すものですが、本区だけで見た場合、その目標は達成可能なのでしょうか、お伺いします。
 
 大綱2点目は、図書館運営についてお伺いします。
 令和4年5月に妊娠期・乳幼児期から中高生世代までを対象としたこどもプラザ図書館が新たに開館します。
 現在、図書館で策定している第三次こども読書活動推進計画では、年齢が上がるにつれて読書離れが進むことを課題としており、こどもプラザ図書館がこどもたちの読書活動推進の拠点、またコロナ禍で様々な活動が制限されている児童・生徒たちにとっての居場所の一つとなることを期待しています。
 そこで、新たに開設するこどもプラザ図書館では、特に中高生世代の読書を推進するためにどのような取組を行うのか、また施設面での工夫について伺います。
 また、こどもたちの読書離れを防ぐためにも、当事者の意見を取り入れた図書館運営が必要と考えます。中高生世代のこどもたちが図書館ボランティアとして、イベントの企画など図書館運営に携わっていくことが効果的ではないかと考えますが、区の見解を伺います。
 次に、図書館における児童・生徒の1人1台端末の使用についてお伺いします。 区立図書館では、目指すべき図書館像を「区民の読書活動や学びを支援し、地域の情報拠点としての図書館」としています。図書館は、こどもたちの主体的な学びを支援するための重要な施設の1つであると考えます。
 本区では、新年度予算に児童・生徒に配布した1人1台端末が使用できるWi-Fi環境をこどもプラザ図書館に整備する予算が計上されました。
 そこで、こどもプラザ図書館では、1人1台端末が使用できるWi-Fi環境を生かして、今後どのような取り組みを行っていく予定か伺います。
 また、こどもたちの主体的な学びを支援するために、こどもプラザ図書館だけではなく、その他の図書館でも今後、1人1台端末が使用できるWi-Fi環境を整備していく必要があると考えますが、区の見解を伺います。
 次に電子図書館についてです。電子図書館については、コロナ禍において全国的に導入が進んでいます。電子図書館のメリットとして、非来館型サービスの拡充や文字の読み上げ機能等といった電子ならではの機能が利用できるほか、児童・生徒の1人1台端末の活用によりこどもたちの読書の推進にもつながると考えます。
 また、その他のメリットとして、先行している自治体では、電子図書館の機能の一部を活用し、地域資料や図書館所蔵の古い貴重資料をデジタル化して公開している例もあります。
 本年1月に江東図書館で「渋沢栄一ゆかりの地inこうとう」として、区内の渋沢栄一ゆかりの地のパネル展示とともに、「徳川慶喜公伝」など図書館所蔵の貴重な資料も展示されておりました。本区の図書館が所蔵する貴重な資料を紹介する良い機会であったと思います。
 こういった貴重な資料や地域資料をデジタル化して、電子図書館という新たなツールをとおして公開することは、広く区内外の皆さんに本区の歴史を知ってもらうきっかけにもなるのではないかと考えます。
 そこで、電子図書館の導入については現在検討中とのことですが、電子図書館の機能の一部を活用した地域資料や貴重資料の公開、活用などについて、区の見解を伺います。また、有明地区への公共施設の整備については今後の課題となっていますが、図書館の整備を求める声が多くあります。そこで、有明地区への図書館整備の検討状況、また既存の公共施設や民間施設を活用した図書館サービスの検討状況について伺います。
 
 大綱3点目は成年後見制度についてです。
 本区の65歳以上の高齢者人口は、昨年の3月に策定された江東区高齢者地域ケア計画では、令和7年で約11万4千人、さらに15年後の令和22年には約14万6千人へと、3万人強増加すると推計されており、ますます高齢化が進行していきます。
 高齢者は年齢が進むにつれて身体的機能や認知機能が低下していくことから、区では様々な介護予防や認知症予防施策に取り組まれておりますが、特に認知機能については進行を遅らせることはできても、根本的に回復させることは現代の先端医学をもってしても困難とされています。
 高齢化による認知機能の衰えにより、これまで自身でできていたことが段々とできなくなっている方が、私の身近にもおります。また、近隣の方からは、認知症になり物事を判断することができなくなってしまい、銀行の通帳やキャッシュカードを何回もなくし、口座からお金が下せなくなり、最終的には家賃も滞納したため、賃貸住宅から退去を求められる事態におちいった方もいるとの話も伺っております。
 また、認知症のほか、知的障害や精神障害などの理由で判断能力が十分ではない方々も、不動産や預貯金などの財産を管理したり、身の回りの世話をするために介護サービスや施設への入所に関する契約を結んだりすることが難しい場合があり、こうした方々を保護し支援するのが成年後見制度です。
 この制度は2000年に介護保険制度とともに始まり、現在、約20年が経過しましたが、本人の権利を守る援助者として成年後見人を選び、法律的に支援する非常に大切な制度でありながら、私の身近の方でこの制度を利用されている方を見かけません。
 あまり理解が進んでいないのではと考えますが、本区として、これまでこの成年後見制度の周知について、どのように取り組んできたのか、また、成年後見利用に関し、何かしらの課題があるのか伺います。
 また、本年3月末の策定に向け、江東区成年後見制度利用促進基本計画の策定の作業を進めているとのことですが、私は、成年後見制度の充実に向けた大きな一歩を踏み出したと評価しております。
 江東区成年後見制度利用促進基本計画の策定を機に、成年後見制度の周知について、区報での掲載や、成年後見制度にかかわる講座や研修などの際には、SNSを活用するなど積極的に広報に努めることは当然ですが、その一方で成年後見制度利用促進自体が目的にならないことが重要と考えますが、区の基本的な考えをお聞きします。
 また、区が後見制度を利用することを強く促し支援しながらも、実際に制度を利用してからは、何かしらの問題を抱えても頼ることができない、頼る場所がない、といったことは、あってはならないものと考えます。後見制度を利用する被後見人が、後見人とのトラブルなどの問題を抱えた場合や親族が後見人となり、何かしらの不安や課題を抱えた場合に、被後見人や家族などの立場の方が相談できる機能が必要です。区の見解をお聞きし、私の質問を終わります。

 

(2019.11.28) 令和元年第4回定例会での一般質問

 11月28日に開催された第4回区議会定例会において自由民主党を代表して大綱3項目の質問を行いました。質問の項目とねらいは以下の通りです。

【大綱1】

<質問項目>

・東京2020オリンピック・パラリンピックのレガシーと施設の整備計画について

 

<質問のねらい>
 東京都は東京2020大会のレガシーとして、大会後の施設の活用計画を示している。そうした中、海の森水上競技場の視察を行った際に、大会後には、東京都大会、全国大会、国際大会などに利用すると、他の施設では、有明体操競技場を展示場に改修、そして辰巳国際水泳場は、アイススケート場に改修するという大胆な計画の報告を受けた。
 オリンピック・パラリンピックのレガシーを構築していくことは非常に重要な取り組みであり、これまで様々な委員会で行政に必要性を強く訴えてきた。視察での東京都からの報告も踏まえ、多くの競技施設が整備される本区でのレガシーの活用に対する区の考えを質問しました。
 更に本区の文化・スポーツ施設は平成初期に建設されており、今後は施設の見直しや再整備が進められることから、今後検討を進める中で、オリンピック・パラリンピックのレガシーの視点を踏襲すべきであり、施設整備にあたっての見解を質問しました。また関連して本庁舎をはじめ公共施設の整備計画のあり方についても質問しました。

 

【大綱2】

<質問項目>

・国際化と感染症対策について

 

<質問のねらい>
 経済活動の国際化や海外への観光など、交通機関の発達で人々は国境を越えて容易に往来することが可能となり、日本でも様々な感染症発症のリスクが高まっている。すでに日本でも発生し、あるいは流入してくる可能性があり対策が必要である。こうした海外からの感染症を含む感染症への対策についての認識、そして感染症が発生していない段階での取り組みも重要なことから平時からの取り組みも質問しました。
 更に、来年は東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され海外から多くの選手・役員や観客を東京に迎え、特に江東区には多くの競技会場があり、世界からの来訪者で大変ににぎわうことになる。区として、来訪者や区民の安全・安心に責任を持つ自治体として、あらゆる事態を想定した備えが重要であり、東京2020大会に向けての感染症対策の取り組みを質問しました。また、感染症対策における情報共有や意思疎通の重要性を訴え、医療機関や検疫所、都や国、そして他自治体との連携や情報共有に対する区の認識を合わせて質問しました。

 

【大綱3】

<質問項目>

・放課後こどもプランについて

 

<質問のねらい>
 本区では、土地利用状況の変化に伴うマンション開発が進み人口が急増しており、人口増により教育行政では児童や生徒数の増加に起因して収容対策へと波及し学校施設の整備が重要課題の一つになっている。
 一方では、近年保護者を取り巻く社会環境が大きく変化し女性の社会進出の拡大等により保護者ニーズは多様化しており放課後における安全・安心な児童の居場所の確保について、更なる対応が求められるなど、本区の放課後対策は転換期を迎えている。こうした状況の中、平成31年3月、江東区放課後こどもプランが全面改訂され、来年度から新たな制度に基づく事業が実施されることは非常に喜ばしいことである。新たな事業を定着させるためとともに、混乱を招くことがないよう保護者に対する周知や説明に対する区の考えを質問しました。更に、教育の働き方改革の推進という方針がある中で、学校の週休日である土曜日に運営することに課題があると考え本プランの今後の方針と放課後こども教室における自主性・自立性を高める仕組みづくりについて区の見解を質問しました。

 

 

(2018.9.21) 平成30年第3回定例会での一般質問

 9月20日・21日に開催された第3回区議会定例会において、若林しげるは、自由民主党を代表して大綱3項目の質問を行いました。 質問のねらいは以下の通りです。

【大綱1】

 消費税増税の時期にあわせて、幼児教育無償化が2019年10月から本格実施が閣議決定された。
 無償化になる対象は、3歳から5歳までの全ての子どもと、0歳から2歳までの非課税世帯の子どもについて幼稚園、保育所、認定こども園の費用が無償となります。
 それに加えて幼稚園、保育所、認定こども園以外の施設の費用も、一定の基準が設けられるが無償化が示されるなど、本区においても多くの子どもが対象となり、早急な対応が求められる。そこで、幼児教育無償化の実施に向けた今後の課題への認識、更に幼児教育無償化の実施に伴う待機児童対策への取り組みを質問しました。

【大綱2】

 本年7月の西日本での豪雨をはじめ台風21号の猛烈な風による大阪な どでは甚大な被害を蒙っており、豪雨への対策の必要性を痛感している。
 豪雨に関しては、本年8月に本区ほか周辺5区が共同で「江東5区大規模水害広域避難計画」を発表した。この計画の特徴は、どのような気象条件で検討を開始するか、そして、どういった段階で区民に避難を呼びかけていくのかということを、具体的な数値を用いた条件とともに、4段階に整理したことである。
 そこで、この4段階の基準、また、この避難計画の課題に対する本区の取組み、更に区民に対する垂直避難先への表示方法を質問しました。

【大綱3】

 東京2020オリンピック・パラリンピック開催まで2年を切り、今年度に 観客・関係者の輸送ルートが公表されるなど、大会に向けた準備が加速している。
 更に「大会の顔」とも言える大会ボランティア・都市ポランティアの募集も9月から始まっている。特に、都市ボランティアは会場の周辺での道案内等を行うことから、日頃から地域活動に取り組む方の参加が求めており、希望する都内の市区町村が推薦することが出来る旨公表されている。
 そこで、こうした都市ボランティアの対象や推薦方法に対する本区の見解、本区における独自ボランティアへの考えや今後の進め方を質問しました。

質問事項

 1 幼児教育無償化について
  (1)幼児教育無償化について

 2 江東区の豪雨対策について
  (1)江東5区大規模水害広域避難計画の4つの基準について
  (2)江東5区大規模水害広域避難計画の課題への今後の取り組みについて
  (3)垂直避難先の海抜表示について

 3 東京2020オリンピック・パラリンピックのボランティアについて
  (1)都市ボランティアの区市町村推薦について
  (2)大会に係る区独自のボランティアについて

 

 

(2017.11.28)平成29年第4回定例会での一般質問

 11月28日に開催された第4回区議会定例会において、若林しげるは、自由民主党・無所属クラブを代表して大綱4項目の質問を行いました。
 質問のねらいは以下の通りです。

【大綱1】

 妊娠から出産、子育てを総合的に支援していくことは、本区にとっては重要な課題であると捉え、これまでも積極的に取り組む必要性を訴え行政に対し強く主張してきた。
 また本年第一回定例会においても母子保健システム導入により効果的で迅速なサービスの展開を求めたところである。
 そうした中、母子保健に関する情報をシステム化して一元管理することとし、現在そのシステムは、来春の稼働に向けて効率的な運用の図るため整備を進めており、その整備状況、更に母子保健システムを活用した保健行政への展開についての見解を質問しました。

【大綱2】

 区の機運醸成に向けた着実な取り組みにより区民のオリンピック・パラ リンピック開催に向けた期待が高まりを見せている。
 大会のボランティアについては、東京都及び大会組織委員会で募集・運営が行われることになるが、大会以外でも区への来訪者が増加することから、本区独自のボランティアの必要性を認識しており、大会に向けたボランティアについての東京都、大会組織委員会との連携や区独自のボランティアへの見解、オリンピック・パラリンピック教育推進計画における「おもてなし」、「交流」の観点からの本区の取り組みについて質問しました。

【大綱3】

 少子高齢化や核家族化、都市化などが進行する社会環境の中、地域活動ににおいて、大人と子どもを結ぶパイプ役として活躍するジュニアリーダーの養成は、青少年における健全育成施策の中核事業であるが、近年講習会の参加者数は減少傾向にある。
 こうしたことからジュニアリーダーの養成並びに活動状況に対する区の認識、更に今年度初めて、東京2020大会でのボランティア活動に向けて、海外でポランティア意識やコミュニケーション能力の向上を目指した「ジュニアリーダー海外派遣事業」を実施しており、現地での受け入れ体制と今後の展開について質問しました。

【大綱4】

 団塊の世代が75歳以上となる2025年には、認知症高齢者は5人に1人になると推計されている。
 特に「適時・適切な医療介護の提供」、「介護者への支援」、「認知症の理解を深める普及・啓発の推進」については、更なる強化が求められている。
 こうした中、認知症の疑いがあるが、医療受診に繋がらないケースの支援に対する区の取り組み、新規事業である「おかえりネットワーク事業」で、GPS端末の貸し出しとプライバシーの観点から目立たぬ位置に貼付して運用しているアイロンシール事業の展開、率先して受講すべき必要がある区職員等のサポーター養成講座の状況を質問しました。

質問事項

 1 保健情報システムと保健行政の展開について
  (1)母子保健システムについて
  (2)母子保健システムの整備状況について
  (3)母子保健システムを活用した保健行政の展開について

 2 オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みについて
  (1)大会に向けたボランティアについての東京都・大会組織委員会との連携
    及び独自のボランティアに係る見解について
  (2)区全体の「おもてなし」機運を高めるための取り組みについて
  (3)オリンピック・パラリンピック教育推進計画における「おもてなし」、
    「交流」の観点からの取り組み状況及び今後の展開について

 3 青少年健全育成について
  (1)現在のジュニアリーダーの状況について
  (2)ジュニアリーダー海外派遣事業について

 4 認知症支援について
  (1)医療受診について
  (2)おかえりネットワーク事業について
    ① GPS端末の貸し出し事業について
    ② 見守りアイロンシール事業について
  (3)サポーター養成講座について

 

過去の質問(本会議)

▲ページトップへ